こんにちは。
eight blogをご覧いただきありがとうございます。
今回は、IELTSを「これから始めようとしている方」や「スコアが伸び悩んでいる方」に向けて最短で目標スコアを達成する勉強法をご紹介します。
これは、日本生まれ日本育ち平均的な英語力だった私が、2回の受験で目標スコア7.0を取得し、海外大学院への進学を果たした際に実行した実践的な方法です。
1. 最短でIELTSの目標スコアを達成する英語勉強法 5ステップ
最短で目標スコア達成のための5ステップは以下の通りです。
1)目的・目標をハッキリさせる。
目標スコアを取得した後、自分は何がしたいのか?どうなりたいのか?を明確にする。
2)現実を直視する。
自分自身の現時点の実力をできるだけ「正確に」把握する。
3)目標と現実のギャップを認識する。
目標スコアと現在の実力とのギャップを認識し、自分の強み・弱みを明確にする。
4)弱点克服に全力を注ぐ
弱点克服に向けた学習計画を立て、実行する。
5)必ず定期的に進捗確認する
定期的に振り返り、克服できていない部分に集中して取り組む。
それでは、具体的に見ていきましょう。
1)目的・目標をハッキリさせる。
つまり、目標スコアを取得した後、自分は何がしたいのか?どうなりたいのか?を明確にするということです。
これが一番重要といっても過言ではありません。
なぜならば、人間は誰しも、勉強に対するモチベーションが日々上下し、時にはスコアが伸び悩んだり、仕事や他のことが忙しく、全く勉強する気が起きない日も出てきます。
そんな時に、もう一度自分を奮い立たせて勉強するために役立つのが、「強烈な動機付け(モチベーション)」です。
ポイントは以下の3つです。
自分事とは、自分自身の言葉・思い・考えであること。他の誰かが言っていたような聞こえが良いものである必要はありません。重要なことは、それが自分自身の動機になっているかどうかです。出来るだけ具体的になっている方が好ましいです。
例えば「海外MBA取得して、NYで年収5,000万円稼ぐ」とかでも良いです。
他人のコピーにならないように気をつけてください。
そして、言葉にしてアウトプットします。上の例のように具体的に自分の目標を言語化するということです。
さらに、それを紙に書き出すあるいはスマホの待受などに表示させ、毎日目のつくところに出すようにしてください。
私は過去、TOEIC900点を目標としていた時も、IELTS7.0を目標としていた時も勉強机の目の前の壁に目標を貼り出し、毎日毎日眺めることで自己暗示をかけて、見事両方とも達成しました。
無料で試せるので、やってみる価値は大いにあります。
2)現実を直視する。
つまり、自分自身の現時点のIELTSの実力をできるだけ「正確に」把握するということです。
具体的には、IELTSの模擬試験を受けて現在の実力を把握します。
「本試験を受けなければならないのか?」という疑問が浮かびますが、私の場合、出来るだけお金を節約したかったので、実際に本番の試験を受けたのは勉強開始後の2回のみです。
従って私のように独学されている方・節約したい考えの方は、公式問題集の最新のテストを設定時間内に一度解くことをお勧めします。
スピーキングとライティングは模範回答しか掲載されていませんので、リスニングとリーディングの実力を公式問題集にて把握します。
ちなみに私の場合、英語でのアウトプット(スピーキング・ライティング)の採点を受けたことがなかったため、そもそも実力がどの程度なのか不明でしたが、リーティング・リスニングと比べて明らかに低いという認識を持っていました。
公式問題集を解く事で、リスニング・リーティングの正確な実力把握とスピーキング・ライティングがそれよりも低いという状態が分かります。
なぜなら、私と同じように日本で生まれて特に英語に触れる機会がなかった場合、リスニング・リーティングよりもスピーキング・ライティングが明らかに高いことは、まずあり得ないからです。
3)目標と現実のギャップを認識する。
具体的には、目標スコアと現在の実力とのギャップを認識し、その中にある自分の強み・弱みを明確にするということです。
自分の目標とするスコアとは、例えば大学院などの出願スコアとその条件のことです。
科目毎に必要スコアが設定されている場合と、平均スコア(オーバーオール・バンドスコア)で良い場合がありますので、必ず確認してください。
2)で把握した自分の現在の実力と目標との間のギャップをいかに効率よく埋めていくのかが、最短で目標達成するための重要なポイントです。
「真面目の罠」にハマらないように、自分の「強み」「弱み」を認識し、「弱み」にフォーカスした学習計画を立てます。
4)弱点克服に全力を注ぐ
最短で目標達成するためには、闇雲に努力するのではなく、目標と自分の実力の間にある弱点の克服に時間を費やすことが重要です。
例えば私の場合、リーディングの模擬試験を受けて、「文法」に強みがあることが分かりました。弱みは、「読む速度」「単語力」「テストの形式に慣れていない」ということが分かりましたので、文法の勉強はテキストを眺めて理解度が怪しいと思う部分のみを実施し、それ以外の時間を弱点克服に使いました。
理想的には、各科目ごとに見つけた弱みの中から、優先順位をつけて、進捗を測れるように定量化(KPI化)できるのが良いです。
難しい場合は、以下のポイントで整理してみると良いです。
ちなみに私の場合、KPIは勉強時間にしました。各科目もしくは弱点ごとに勉強時間の記録をつけて、進捗確認をするという方法です。本当は、苦手なスピーキングをやらなきゃいけないのにも関わらず、記録を見返すとリーティングの勉強ばかりやっていたという事がありました。
これでは、いつまで経っても弱点克服が出来ませんよね。
このように、自分の勉強履歴を見返すことで正しい方向に軌道修正ができ、結果的に、最短で目標達成することができるのです。
5)必ず定期的に進捗確認する
自分が今正しい方向に進めているのか確認するためには、定期的に振り返ることが必要です。
回り道をせずに最短で目標達成するには、振り返りのルールを自分で決めてしまうのが良いです。具体的には、4)で設定した弱点克服に勉強時間を使えているか、ついつい自分のやりやすい科目ばかりやっていないか、学習記録を見返すということです。
また、公式テキストの過去問を定期的に解いてみて、1)の時点からの進捗を確認します。
出題範囲が広く、単語力も求められる試験ですので、課題ばかり目について逆にやる気が出ないという事もあります。
しっかりと勉強ができていれば、必ず「できるようになった事」も沢山あります。例えば、出題パターンを理解できたとか、時間配分のコツをつかんできた、などのように一見すると「英語力」に関係がない部分も、「IELTS対策」としてはとても重要な要素です。
必ず自分の「できるようになった事」にも目を向けて上手に自分を鼓舞するようにしてください。
2.効果的なIELTS勉強法 10のコツ
最短で目標スコア達成のために必要なことは、自分の弱点に集中して取り組むことです。
みんな誰しも、現在の実力と目標、強みや弱みが異なるため、ご自身で優先的に取り組むべきものが異なりますが、初心者を想定して順番にご説明します。
- 文法
- 発音
- 単語
- リスニング
- リーディング
- スピーキング
- ライティング
- 公式テキストの活用法
- アプリの活用
- モチベーション維持
1. 文法
文法は、英語で相手に意図を伝えるためのルールです。
基本的なものから、高度なものまでありますが、概して日本の中学校で習うものを理解できていれば良いです。
文型(SVやSVCなど)や、自動詞・他動詞の違いなどを疎かにせず、理解できていない部分は早い段階で潰しておきましょう。
文法から着手するメリットは、日本人の義務教育などで既に習っている分野であり、対処すべき学習範囲が狭いことから、初期段階に英語学習を習慣化していき易いことです。
2. 発音
IELTSではスピーキングの試験があります。正しく発音できていない事は減点対象となりますし、発音を磨く事でリスニング力も同時に養うことができます。さらに、目標スコア取得後の英語を使った生活の場面でも大いにその効果を発揮してくれますので、一石三鳥くらいの効果があります。
文法同様に、覚えるべき範囲が狭く、特に皆さんも耳にされたことがある「LとR」の使い分けなどは、仕組みを知ってしまえば誰にでも出来ますので、学習の初期段階に克服しておきましょう。
3. 単語
単語力を上げるのは、根気が必要です。なぜならば、文法や発音と異なり数が膨大だからです。単語力を上げていくのは時間が必要であることを初めから認識しておけば大丈夫です。
スキマ時間を上手に使って繰り返し繰り返し目に触れるようにするのが良いです。
ただ、「真面目のワナ」にハマらないように注意が必要です。
「難しい単語を知っている人=IELTSスコアが高い人」ではありません。
スコアが伸び悩んでくると、原因を語彙力のせいにしたくなるのですが、必ずしもそうではありません。自分の目標スコアに必要とされる単語力に最大限注力し、単語帳の後ろのページにある難しすぎる単語に時間を奪われないように注意してください。
4. リスニング
リスニングは自己採点できるので独学に向いています。IELTSのリスニングは日本人にとって馴染みがない発音なので、最初は苦戦するかもしれません。英語耳を養うために、NHK WORLDやBBCなどのPodcastや様々な教材で「聴きまくる」方法もありますが、クセの強いIELTSのリスニングに耳を鳴らすことを第一に考え、その他の教材でのリスニング強化はスキマ時間で行うことをお勧めします。
5. リーディング
リーディングも正解・不正解が明確のため、独学で対応可能です。
また、リーディング力が向上すると、リスニング問題の先読みができるようになり、リスニングのスコアアップにも寄与しますので、一石二鳥です。
文法力がある程度ついてくると、つまずくポイントは、単語力か読む速度です。
単語帳に載っているものだけではなく、リーディング教材に出てくる単語も必ず復習しましょう。読む速度を上げるには、まずは丁寧に意味を取れるように精読できるようになり、それから徐々に速度を上げていくという順序で取り組むと良いです。
6. スピーキング
英語を話し慣れていない場合は、とにかくしゃべる練習が必要です。最初は完璧を目指さず、内容にこだわりすぎないように、練習量に重点を置いて、とにかく沢山英語をしゃべることを意識することが重要です。
そして、これもお金をかけずに取り組める方法があります。鏡や壁に向かって独り言をしゃべるという方法です。独り言なら、つっかえても、間違えても恥ずかしい思いをする必要がありません。
そうは言いつつも、最初は上手く出来ないと思いますので、自分の住んでいる街や趣味などテーマを決めて自分の言いたい事を書き出し、それを音読し、その後暗唱するように独り言を言うというステップが良いです。自分がよく使う表現は、別の場面でもスラスラ言えるようになってきます。つまり、その言い慣れた表現のバリエーションを増やしていけば良いということです。
7. ライティング
ライティングは自己採点が非常に難しいため、対策が困難な科目です。
理由は、目標スコアのモデルアンサーと自分の答案を比較したところで、どこが得点に結びついているのか判断ができないため、「モデルアンサーを丸ごと暗記する」ような乱暴なやり方をされているケースを目にしますが、絶対に後悔するので辞めた方が賢明です。
今回は、「最短で達成する」ことにフォーカスしていますので、ここでは独学で粘る事はせずに、オンラインスクールを上手に活用することをご提案します。
ちなみに私は、独学で数ヶ月取り組み割と自信をつけていましたが、オンラインスクールのキャンペーンを知り、3ヶ月間だけ使用してると、自分で期限を決めて入会しました。とにかく、大学院以外の費用を低く抑えたかったためです。
入会後の初回添削で、即座に自分のそれまでのアプローチが間違っている旨の指摘を受け、衝撃を受けたのと同時に、スコアアップに向けた軌道修正ができたため、見事に3ヶ月後に受けた初回のIELTSでライティングの目標スコア7.0を取得することができました。
今振り返ってみても、とても賢い選択をしたと思っています。
スコアアップに悩んでいる方は、検討してみる価値があると思います。
8. 公式テキストの活用法
もし公式テキストをお持ちでない方は、まず1冊早い段階で入手することを強くおすすめします。公式テキストは、勉強開始した初期段階から仕上げの最終段階、全てにおいて大活躍します。値段が高いのが懸念点ではありますが、ここはケチるところではありません。その他に、できる限り無駄な出費を抑える方法は、上記に記載していますので、公式テキストは是非、お手元にご用意ください。
9. アプリの活用
アプリを上手に組み合わせることで、IELTSの勉強効率を上げることができます。
特に、発音矯正やリスニング、単語学習と相性が良いです。
さらに、モチベーション低下を防ぐことや、弱点克服の最短ルートの確認のために、学習記録アプリの活用が効果的です。
無料や安価でできるのもアプリのメリットですので、机に向かいたくない時や移動時間などを上手に活用してみてください。
10. モチベーション維持
自分の現実と目標の間にあるギャップを認識し、弱点克服のための学習計画を立てて、色々な犠牲を払って勉強してても、なかなか思うように成果が出ないことがあります。
そんな時は、「自分には無理なんじゃないか」とか「元々、英語力が高い人しかできない試験なんじゃないか」とかネガティブな感情が湧き起こります。
でも、安心してください。これはとても自然なことであり、どんな人にも起こりうるものです。もちろん、私も同じようなことを経験しました。
モチベーションの維持には、ご自身の性格も影響するため、一概にコレが良いという万能なものはありませんが、いくつか経験上、効果のあったものをご紹介しますので、試してみてください。
実は、これらのうち大半は全て上記でご紹介したものと連動しています。
つまり、途中で脱落しないためにも、余計なことに時間をかけずに自分の弱点に特化して、上記のポイントを抑えて進めていくことが、最短での目標達成に繋がるのです。
3. IELTS目標スコア取得に必要な勉強時間
一般的には、スコアを0.5上げるのに約3ヶ月(120時間)と言われていますが、
個人的には目標スコアが高くなると必要時間は長期化する傾向にありますので、
一概にこの通りではないと思います。
ちなみに、私の場合は、7.0を取得するのにかかった勉強時間は約9ヶ月(840時間)でした。
その間に実際にIELTSの本番を受けたのは、2回です。
1回目が6.5 OA、2回目が7.0 OAです。
みなさんの現在の実力と目標、強み・弱みが異なるため、一概には言い切りませんので、
あくまでも参考としてご理解ください。
ただ、仕事をしながら毎日3時間の勉強時間を確保するのは、とても大変でした。
最後まで走り切るためにも、モチベーション管理が重要ですので、上記にご紹介した内容から自分に合うものを試してみて、いただければと思います。
IELTSの学習で一番きついのが、自分が成長しているのか分からないという事です。
沢山勉強しているのに結果が伴わない時はとても絶望感を感じ、自分自身が情けなく思えてくる事があります。
これは、誰しもが経験するとても自然な事ですので、闇雲に怖がる事なく、事前に対策を立てておくことで、途中で投げ出し、自分の夢を諦め、自分にいいわけする、という最悪の事態を避けることができます。
大丈夫です。あなたなら出来ます。応援しています!
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