こんにちは。
eight blogをご覧いただきありがとうございます。
今回は、英語を読む速度を上げるのに効果的なスラッシュリーディングのコツと学習法をご紹介します。
この記事は以下のような方へおすすめです。
・英語を読むのが遅く、時間内に解き終わらない
・英語を、頭から順番に理解できるようになりたい
・スラッシュリーディングが、どのように役に立つのか知りたい
英語を読む速度を上げるには?
みなさんは、英語を読むときに、一度読んだだけでは理解できずに、何度も返り読みをした経験はありませんか?
特にTOEICやIELTSなどの試験本番では、制限時間のプレッシャーがかかっていて、選択肢に当てはまるキーワードが見当たらないと、何度も何度も返り読みを繰り返して、結局、時間内に解き切れなかったなんてという事は、みなさんも経験があるのではないでしょうか。
実は、これは多くの日本人が経験している、英文→日本語へ訳そうとすることの弊害なんです。
英語は主語の後ろに述語がきますが、日本語は、文章の最後に述語がきますので、英語→日本語へ訳すトレーニングは、英語の語順で理解する上では役に立たないということです。
英語の語順で理解ができると、リーディングだけではなくリスニングも上達します。
なぜならば、リーディングでは何度も文章を返り読みする必要がなくなり、読む速度が劇的に改善しますし、リスニングでは聞いたままの順番で意味を脳内で理解できるからです。
それでは、どのようにしたら英語の文章の順番通りに意味が理解できるようになるのかを、以下よりご説明します。
英文を、意味のかたまり毎にぶつ切りにして、理解する
英文を頭から順番に理解していくためには、意味のかたまり毎に区切って理解しながら読み進めることが必要です。
具体的には次の通りです。
I’m convinced that the only thing that kept me going was that I loved what I did. You’ve got to find what you love.
~スティーブ・ジョブズ卒業式スピーチ(スタンフォード大学,2005 年)~
一見すると、代名詞や関係詞のthatが多用されていてややこしい文章構造になっています。
これを返り読みしながら和訳しようとすると、非常に複雑になってしまいます。
一方、これを意味のかたまり毎に区切ると、ガラリと印象が変わります。
I’m convinced / that the only thing / that kept me going was / that I loved / what I did. You’ve got to find / what you love.
私は確信している / 唯一のことは / 私を前進させ続けたこと / 私が愛した(からだ) / 私がしたことを。 あなたは見つけなければならない / あなたが愛するものを。
このようにブツ切りすると、1個1個のチャンクの意味はそれほど難しくなく、より早く意味が理解できることが分かるかと思います。
以上のように、文の意味のかたまりで区切っていく読み方を「スラッシュ(/)リーディング」または「チャンクリーディング」と呼びます。
この練習を続けていくと、徐々に自分が理解できる意味のかたまりが大きくなっていき、最終的にはスラッシュを入れなくても文章を頭から理解できるようになります。
スラッシュリーディングの効果に関する研究とデータ
スラッシュリーディングの効果に関する研究は、アメリカや日本などで数多く検証されており、特に「読む速度」と「理解度の向上」に効果があると報告されています。
例えば、学生を対象とした研究では以下のようなデータがあります。
高校2年生を対象とした研究・データ
高校2年生を対象に、スラッシュリーディングの授業を7時間実施した結果が以下の通り
読む速度 約1.5倍に向上!
正答率 約1.4倍に向上!
さらに、【返り読み】と【英語のまま理解する】点についても改善が見受けられました。
以上のように、実際の語学研究の分野でも、注目されていることが分かります。
スラッシュリーディングの具体的なやり方
さて、スラッシュリーディングの効果が分かったところで、ここからは、実際にどうやればよいのか、順番に見ていきましょう。
まず最初に悩むのが、「どこで区切ったら良いのか?」というポイントかと思いますが、
先にその悩みを解消しておきたいと思います。
正解は、「正しい区切り方はない」です。
もちろん、一般的な区切り方は存在するので、そちらを理解することは大切ですが、
実際に手を動かしてみると「あれ?この場合はどこで切ったらいいんだろう・・・」と悩んでしまい、手が止まってしまう事があります。
したがって、あまり正しさにこだわりすぎず、実践することをおススメしています。
それでは、一般的なスラッシュの入れ方について解説します。
スラッシュの入れ方
スラッシュを入れる位置は句や節の前です。
具体的には以下の通りです。
・前置詞
・接続詞
・関係詞
・不定詞
・動名詞
・that節
・疑問詞節
・whether節
など
もう一度、先ほどの事例を見てみましょう。
I’m convinced / that the only thing / that kept me going was / that I loved / what I did. You’ve got to find / what you love.
以上のように、that節、疑問詞節の前で区切っているのが分かります。
一方、不定詞(2文目のto find)では区切っていません。
もちろん、正解はないので区切ってもいいし、区切らなくてもいいです。
この場合、区切らない方がスムーズに意味が取れるため、区切っていません。
また、慣れてくると、区切らなくても意味が取れる範囲が広くなってきますので、その場合は、自分のレベルに合わせて区切る位置を広げてみてください。
最終的な目標は、「スラッシュで区切らなくても頭から順番に意味が理解できる状態」ですので、
このように少しずつ区切る位置を広げていってみてください。
スラッシュリーディングの教材について
スラッシュリーディングは、お手持ちのリーディング教材を使ってトレーニングができます。
一度解いたことがある問題をスラッシュを入れながら、もう一度解きなおして見てください。
スラッシュを入れる時に、一つ一つの意味のかたまりの訳をイメージしながら順番に進めていきます。
返り読みしないでも意味が取れる文章と、そうでない文章が出てくるかと思います。
その場合、考えられる原因は主に以下の二つです。
1)単語の意味が分からない
2)文法が理解できていない
1)単語の意味に関しての対策は、残念ながら近道がありませんので、コツコツと覚えていくしかありません。
ただし、自分が目標としている試験やTOECのスコアなどがある場合は、不必要に難しい単語まで覚えようとすると必ず途中で行き詰まるので、ご自身の目標の範囲で必要なものに絞って覚えていくようにすると効率が高まります。
また、2)文法が理解できていない事への対策は、明確です。
お手元の文法のテキストを使って、理解できていない部分の復讐をすれば良いだけです。
私がオススメする、英語学習者のあいだでも評価の高い参考書はこちらです。
もしよろしければ参考にしてみてください。
楽しく続けられる英語学習法
「なかなか勉強が続けられない」
そんな悩みをお持ちの方も多いと思います。
頭ではわかっているのに、机に向かう気持ちが起きない、ということは誰もが経験しているかと思います。
そんな時は、自分の好きなコンテンツを使った学習がオススメです。
自分の好きなアニメや映画、旅行などのコンテンツを使って、楽しみながら英語を学ぶという方法です。
さらに、今回ご紹介するサービスでは、動画のキャプションに字幕が付いていて、リスニング教材としても活用ができます。
字幕は、予めスラッシュリーディングのように句や節で区切られており、さらに日本語訳を表示することができます。
お手持ちのテキストで「スラッシュリーディングをやってみたけど、イマイチ出来ているのか分からない」とか、「実践的にスラッシュリーディングをやってみたい」という方に打ってつけのサービスです。
無料で利用できるコンテンツもありますので、まずは気軽に試してみてはいかがでしょうか。
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さらに、動画は内容別にレベル分けされていて、字幕の有無や日本語訳についても表示/非表示と選べるので、ご自身の英語レベルに合わせて学習できます。
PC以外にもスマホでも視聴ができるので、移動時間を有意義な学習機会へと活用することもできます。
以下のような方へおススメのサービスです。
・なかなか英語学習が長続きしない方
・「英語で」何かを学びたい方
・スラッシュリーディングの実践をしたい方
英語を読む速度を速めるには、「英文の順番とおりに意味を理解する」ことが重要です。
そのためには、長い文章でも意味のまとまり毎にブツ切りにして、理解する「スラッシュリーディング(チャンクリーディング)」が有効であると、様々な研究データが出ています。
実際に私もこのやり方で読む速度が劇的に改善して、英語力が格段にUPしたと実感しました。
大丈夫です!あなたなら出来ます!応援しています!
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